秋雨前線と教訓

お天気っと?

2015年関東・東北豪雨

2年前の2015年9月10日、それまでの大雨で茨城県常総市を流れる鬼怒川の堤防が決壊し、死者2名、負傷者40名以上、家屋の損壊5000棟以上の甚大な災害となりました。堤防が決壊して市街地に轟々と流れる様子はニュースで何度も流れましたので、記憶に残っている方も多いでしょう。

当時は、台風第18号から変わった低気圧に向かって南から湿った空気が流れ込んだ影響で、秋雨前線を刺激し 雨雲が発達して記録的な大雨となりました。 特に関東北部の山沿いでは、南からの湿った風が山にぶつかり次々と雨雲が発生して記録的な大雨になりました。

9月9日から9月10日にかけて、栃木県日光市五十里(いかり)観測所では昭和50年の観測開始以 来最多の24時間雨量551mmを記録するなど、多くの観測所で観測史上最多雨量を記録しました(下のグラフ)。

出典:気象庁ホームページ

 

この大雨の影響で、鬼怒川の流下能力を上回る洪水となり、茨城県常総市の堤防が決壊してしまいました。この決壊による氾濫により、常総 市の約1/3の面積に相当する約40km²が浸水する被害となってしまいました。

初秋のこの時期、なぜ雨が多くなるのでしょうか。それは夏の気圧配置から秋の気圧配置に変わり「秋雨前線」が停滞するようになるためです。「秋雨前線」がなぜ日本付近にできるのかお伝えしたいと思います。

秋雨前線とは

「前線」とは、違う性質の空気と空気がぶつかった境目が地上と交わった線です。空気と空気がぶつかるため行き場がく暖かい空気が急激に上昇させられてしまうので、雨雲が発生し天気が悪くなります。

下の天気図は、夏の気圧配置です。太平洋高気圧の勢力が強く、日本を広く覆っています。涼しいオホーツク海高気圧(天気図の右上)や中国大陸の高気圧(左上)は南下して来ることができず高温多湿の暑い夏が続きます。

(夏の気圧配置)

出典:気象庁ホームページ(一部加工しました)

 

初秋になると日本の夏に暑さをもたらしていた太平洋高気圧の勢力が弱まり、北から冷たく湿った性質をもったオホーツク海高気圧や、中国大陸から冷たく乾いた性質をもった秋の移動性高気圧が日本付近へ進んできます(下の天気図)。夏の暑い空気と秋の涼しい空気がぶつかるため「秋雨前線」ができるのです。

この秋雨前線がちょうど日本付近にかかることで、ぐずついた天気となってしまいます。

(秋の気圧配置)

出典:気象庁ホームページ(一部加工しました)

気をつけたいこと

2015年9月10日の関東・東北豪雨のように秋雨前線に台風からの変わった低気圧の影響などが加わり暖かく湿った空気を送り続けるられると大雨をもたらします。

更に、地球温暖化の影響などが要因と思われますが最近は大雨の規模(1時間に降る量など)が想像以上に大きくなることがあります。これまで大雨による被害がなかった地域でも、土砂崩れや川の氾濫、低い土地の浸水や側溝からの溢水(いっすい)などの災害が発生する場合があります。

予報・防災技術もどんどん発達していますので、情報もより早く詳細に発表されています。大雨時には最新の情報を集めるようにして、危険が迫ってくる前に避難などの対策をとりましょう。

 

大雨の後はきっと爽やかな青空が広がるでしょう。是非、空を見上げてみて下さい。きっと思いは届くはずです。


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