【自然の不思議:冬はアートだ!】厳冬期に出現する雪や氷の芸術作品と出来上がる条件

お天気っと?

先週から不安定な天気が続いていますね。1月8日(水)は日本海を「爆弾低気圧」が発達しながら通過して強風と雨、山間部では大雪をもたらしました。気温も乱高下です。日中は西日本・東日本で15℃以上となったところが多かったです。20℃を超えた地域もありました。ところが低気圧が抜けた後は「西高東低」冬型の気圧配置となり、一気に気温が下がりました。1月9日(木)は高気圧に覆われて全国的に安定した天気となりましたが、週末3連休は低気圧の通過もあり、晴れたり雨が降ったりと変わりやすい天気でしょう。

「寒暖差疲労」は通常、夏の暑さに慣れたカラダが秋の気温低下についていけないことで体調が思わしくなくなるのですが、同じ症状がこの時期に出てしまいそうですね。お気を付けてお過ごし下さい。

しょうたろうです。

今シーズンは少し異常な冬となっていますがいかがお過ごしでしょうか?

いつもの冬なら自然からの素敵な贈り物が見られるはずです。雪や氷の芸術作品をご紹介します。

代表的な氷の芸術

≫霧氷

冬山で見られる作品です。氷点下で樹木が白く凍りつく現象です。山一面が水墨画のようになる幻想的な景色は圧巻ですね。

■出来上がり方

「霧氷」は2つの出来上がり方があります。

  1. 氷点下でも凍っていない「過冷却な霧」が強い風で樹木に付着して凍りつくもの
  2. 空気中にある「水蒸気」が強い風で樹木に触れて凍る「昇華」によるもの

「霧氷」の特徴は白色や半透明であること。雨が樹木で凍る透明な氷は「雨氷(うひょう)」と言って区別されています。

■鑑賞出来る場所

代表的な場所は下記の5箇所です。※写真は現在の状況を示すものではありません。

北海道「摩周湖」

「摩周湖霧氷ツアー」があります。川湯温泉から摩周第1展望台へガイドが同行する所要時間1時間30分のガイドツアーです。

奈良県「吉野高見山」

1月11日(土)~3月1日(日)の土日祝日に「霧氷バス」が運行しています。登山届を提出して乗車します。冬山登山になりますので十分な準備と装備でお願いします。

大阪府「金剛山」

登山口までバスが運行しています。冬山登山になりますので十分な準備と装備でお願いします。

※山頂部は、葛木神社本殿裏となるため立ち入り禁止です、

長崎県「雲仙普賢岳」

仁田峠駐車場から山頂までロープウェイがあります。気温が非常に低くなりますので防寒対策をしっかりして向かって下さい。

≫樹氷

冬山で見られる作品です。宮城県と山形県の県境「蔵王」の樹氷が有名ですね。樹木が完全に樹氷や雪によって覆われたものを「アイスモンスター」や「雪の坊」とも呼ばれています。

■出来上がり方

樹氷は「霧氷」の一種です。氷点下でも凍っていない「過冷却な霧」が強い風で樹木に付着して凍りついて作られます。白色でもろいのが特徴です。風上側へ向かって羽毛状に成長し「海老の尻尾」とも呼ばれています。

■鑑賞出来る場所

代表的な場所は下記の2箇所です。※写真は現在の状況を示すものではありません。

青森県「八甲田山」

山麓駅から山頂公園駅までロープウェイがあります。スキーや登山で鑑賞出来ます。1月4日(土)より八甲田山・田茂萢岳スノーシュートレッキングが開催されています。【Mt.八甲田ローカルルール】が八甲田山岳スキー安全対策協議会により制定されております。ルールを守って十分な準備と装備でお願いします。

山形県「蔵王」

蔵王温泉からロープウェイを二つ乗り継いで行きます。山麓駅から樹氷高原駅、樹氷高原駅から山頂駅です。山頂駅を降りると一面の銀世界「樹氷原」が広がっています。樹氷原は積雪が多いだけでなく、極寒で風が強いです。防寒対策をしっかりとしてご鑑賞下さい。

≫氷柱(つらら)

つららは建物の軒下でも見られる棒状の氷ですが、作品は岩場や崖に出来上がります。有名な鑑賞地ではライトアップして夜間でも楽しめるようにしています。

■出来上がり方

岩場や崖から水が垂れ落ちる時点で寒気に晒され氷結し、上から下へ徐々に成長していきます。長く大きな作品に仕上がるには極寒なだけでは出来ず、寒暖が繰り返される必要があります。

■鑑賞出来る場所

代表的な場所は下記です。※写真は現在の状況を示すものではありません。

埼玉県「三十槌の氷柱(みそつちのつらら)」

三十槌の氷柱は、埼玉県秩父市で鑑賞出来ます。西武鉄道西武秩父駅または秩父鉄道三峰口駅からバスが出ています。「三十槌」バス停で降ります。ウッドルーフ奥秩父オートキャンプ場もしくは槌打キャンプ場から鑑賞できます。私有地を借用しているため、ルールを守って鑑賞して頂くようにお願いします。

≫氷瀑

厳冬期に滝が凍って出来る作品です。滝そのものが大規模なので出来上がりも雄大な作品になります。

■出来上がり方

氷瀑は「氷柱」の一部に分類されます。流れ落ちる滝が凍って氷柱群になります。氷柱は寒暖が繰り返されて作られますが、氷瀑は川からの水が供給されますので極寒な地域ほど大規模な作品が出来上がります。

■鑑賞出来る場所

代表的な場所は下記の4箇所です。※写真は現在の状況を示すものではありません。

茨城県「袋田の滝」

茨城県大子町で鑑賞出来ます。滝の流れが岩壁を四段に落下することから、別名「四度(よど)の滝」とも呼ばれています。JR水郡線「袋田駅」からバスが出ていますが、冬季は運休の場合もありますのでご注意下さい。

※2019年の台風19号被害により、水郡線は西金~常陸大子間は現在バス代行で運行されています。

東京都「払沢の滝(ふっさわのたき)」

東京都檜原村で鑑賞出来ます。東京都で唯一「日本の滝百選」に選ばれた滝です。JR武蔵五日市駅からバスが出ています。「払沢の滝入口」バス停で降りて、遊歩道を歩いて15分ほどで到着します。

長野県「乙女の滝」

長野県茅野市、奥蓼科温泉郷の横谷渓谷に乙女の滝はあります。JR中央本線茅野駅からタクシーで30分ほどです。横谷渓谷駐車場から遊歩道を歩いて5分ほどです。

岐阜県「平湯大滝」

岐阜県高山市奥飛騨温泉郷にで鑑賞出来ます。水量が豊富で雄大な滝です。毎年2月15日~25日、氷結した平湯大滝がライトアップされる「平湯大滝結氷まつり」が開催されます。JR高山駅から平湯温泉行きのバスが出ています。「平湯大滝結氷まつり」開催中は平湯温泉から会場までシャトルバスが運行されています。

極寒の気温が作り上げる芸術

≫川霧

極寒の川で早朝に鑑賞出来ます。厳冬期の作品ですので鑑賞する際には十分に防寒対策をお願いします。

■出来上がり方

川の水面付近に発生する霧です。 「蒸気霧」と呼ばれ、水温が気温より高い場合に発生します。夜間に放射冷却で低温になった空気が弱い風で水面付近に運ばれると、水温が高いため盛んに蒸発が起こります。その蒸発した水蒸気が冷やされ、凝結して霧となります。

■鑑賞出来る場所

代表的な場所は下記の3箇所です。※写真は現在の状況を示すものではありません。

北海道「十勝川」

北海道音更町で鑑賞出来ます。地元では、十勝川の川霧をその形から「雲龍(うんりゅう)」と呼んでいます。帯広駅からバスで行けます。「十勝川温泉行き」に乗車して「ガーデンスパ十勝川温泉」バス停で降りて5分ほどで着きます。

福島県「只見川」

福島県大沼郡三島町で鑑賞出来ます。JR只見線会津西方駅付近に「第一只見川橋梁」「第二只見川橋梁」があり鑑賞地点としてお勧めです。

愛媛県「肱川」

愛媛県大洲市で鑑賞出来ます。大洲盆地で発生した霧が肱川を下り、白い霧を伴った冷たい強風が河口を吹き抜ける現象を地元では「肱川あらし(おろし)」と呼んでいます。

≫けあらし(海霧)

早朝、極寒の海岸で鑑賞出来ます。「けあらし」は北海道留萌地方での方言と言われています。早朝の冷たい空気と暖かい海水温の差が出来上がる条件のポイントです。

■出来上がり方

海上に発生する霧です。夜間に放射冷却によって冷やされた陸上の空気が暖かい海上に流れ、水面の水蒸気を冷やすことで霧が発生します。主には早朝に鑑賞出来ます。気温が低い北日本で主に発生しますが、厳冬期には北陸や西日本でも鑑賞出来ることがあります。

■鑑賞出来る場所

代表的な場所は下記の3箇所です。※写真は現在の状況を示すものではありません。

北海道「黄金浜海岸」

北海道留萌市で鑑賞出来ます。JR留萌駅からバスで20分ほどで着きます。放射冷却で気温が下がり氷点下15℃前後で風が弱く、海水温との差が大きいことが発生条件となります。北海道でも限られた場所でしか鑑賞出来ず、留萌の他、函館、釧路、浦河などです。

富山県「雨晴海岸(あまはらしかいがん)」

富山県高岡市で鑑賞出来ます。JR雨晴駅から歩いて行けます。海岸沿いを走る JR氷見線からの車窓も一見の価値ありです。

高知県「久礼湾ふるさと海岸」

高知県中土佐町で鑑賞出来ます。JR土佐久礼駅から歩いて7-8分で着きます。暖かな黒潮に冷えた空気が流れ込むことで発生します。

特別な地域だけで見られる芸術

≫氷花(シガ)

厳冬期の川で鑑賞出来ます。シャーベット状になった無数の氷が流れに沿って流れていく現象です。学術的には「晶氷」もしくは「氷晶」と表記しますが、「氷花」は「シガ」の当て字になります。

■出来上がり方

川の水温が0℃近くまで下がると水面付近が局所的に冷却されて氷となり、川面を流れ始めます。その状態がさらに進むと川全体が0℃以下(過冷却)の状態となり、水面の氷が更に大きくなり流れる量も多くなります。北海道では川に降った雪で発生する場合もあります。

■鑑賞出来る場所

代表的な場所は下記です。※写真は現在の状況を示すものではありません。

茨城県「久慈川」

茨城県大子町で鑑賞出来ます。福島県の矢祭町から茨城県大子町袋田にかけての久慈川上流部、約15kmの間で見られます。南からJR袋田駅、常陸大子駅、下の宮駅、矢祭山駅(福島県矢祭町)で下車すると久慈川まで徒歩で行かれます。

≫ジュエリーアイス

厳冬期の北海道豊頃町「大津海岸」で鑑賞出来ます。海岸に透明度の高い氷の塊が打ち上がる現象です。透明な氷のため、陽の光で宝石のように輝くことから「ジュエリーアイス」と呼ばれています。

■出来上がり方

豊頃町で太平洋に注ぐ十勝川の河口付近が冬の厳しい寒さによって結氷します。この氷が日中の気温上昇や潮の満ち引きなどによって割れ、太平洋を漂ったのちに河口近くにある大津海岸に打ち上げられます。塊は海の波に揉まれる間に角が取れて丸くなり、川からの氷のため塩分を含んでいないため透明度が高く、太陽や月の光を浴びると宝石のように輝くのが特徴です。

■鑑賞出来る場所

代表的な場所は下記です。※写真は現在の状況を示すものではありません。

北海道「大津海岸」

北海道豊頃町の大津海岸で鑑賞出来ます。その年の天候によっても変化しますが、1月中旬~2月下旬頃まで見ることが出来ます。JR豊頃駅からタクシーで30分ほどで着きます。

≫ダイヤモンドダスト

厳冬期の北海道内陸部で鑑賞出来ます。低温のため、大気中の水蒸気が昇華してごく小さな氷の結晶が空気中を舞います。細氷(さいひょう)とも呼ばれます。

■出来上がり方

気温が氷点下10℃以下のよく晴れた朝などに発生します。日光で輝いて見えることから「ダイヤモンドダスト」と呼ばれています。ダイヤモンドダストが発生することで、光が反射、屈折してす太陽や月の周囲に暈(かさ)、幻日、太陽柱などの現象が現れることもあります。

■鑑賞出来る場所

代表的な場所は下記です。※写真は現在の状況を示すものではありません。

北海道「川湯温泉」

北海道弟子屈町の川湯温泉で鑑賞出来ます。2月には「ダイヤモンドダスト in KAWAYU」が開催されます。温泉街一帯がライトアップ、周辺の森にも無数のスノーキャンドルやアイスキャンドルが灯される中で様々な催しが行われます。JR川湯温泉駅からバスで5分ほどで着きます。

※その他、旭川市、名寄市、陸別町など内陸部でも見ることができます。

≫フロストフラワー

厳冬期の北海道で鑑賞出来ます。氷の上に水蒸気が凍った結晶が付き、羽のような氷の結晶が花のように見える現象です。「霜の花」とも呼ばれています。

■出来上がり方

フロストフラワーは、吹きかけただけで一瞬で溶けてしまうほど壊れやすい現象です。鑑賞出来る条件は

  1. 気温がマイナス15度以下
  2. 無風または微風である
  3. 気温に比べて水温が高め(温度差で湯気が発生しやすい)
  4. 氷が張っている
  5. その氷に雪が積もっていない

ことです。発生するには難しい条件が沢山ありますね。

■鑑賞出来る場所

代表的な場所は下記です。※写真は現在の状況を示すものではありません。

北海道「屈斜路湖」

北海道弟子屈町の屈斜路湖で鑑賞出来ます。和琴半島周辺が鑑賞スポットとなります。12月~3月の厳冬期に発生します。JR川湯温泉駅からバスで40分ほどで着きます。

北海道「阿寒湖」

北海道釧路市の阿寒湖で鑑賞出来ます。12月~3月の厳冬期が発生する時期です。JR釧路駅からバスで1時間50分ほどで着きます。

≫御神渡り

冬の寒冷地の湖で氷結した湖面の一部にできる盛り上がった氷の堤が出来る現象です。湖を横切るようにできるため、神が渡った跡として「御神渡り」と呼ばれます。

■出来上がり方

湖面が結氷した後に更に厳しい寒さが続き,快晴で放射冷却の大きいとき氷の上面に収縮亀裂が生じます。この亀裂に水が入り薄い氷が出来た後、日中に気温が上がって氷が膨張すると亀裂の両側から圧力がかかり、薄い氷が割れてせり上がって氷堤が出来上がります。

■鑑賞出来る場所

代表的な場所は下記です。※写真は現在の状況を示すものではありません。

長野県「諏訪湖」

長野県岡谷市、諏訪市、下諏訪町にまたがる諏訪湖で鑑賞出来ます。古来から、諏訪大社の神が渡ったものとされ、その方向や出来具合いによってその年の吉凶を占う神事が行われます。

(冬季:筑波山の日の出)

厳冬期に出現する雪や氷の幻想的な芸術作品を鑑賞したいですね。夜間や早朝に出現するアートが多いので、鑑賞の際には防寒に十分注意してお出掛け下さい。

冬のアートを見ることが出来ましたら是非、空を見上げてみてください。明日もお天気でしょう。きっと。

 

参考:ウィキペディア「霧氷」ウィキペディア「氷柱」ウィキペディア「霧」ウィキペディア「シガ」ウィキペディア「ジュエリーアイス」ウィキペディア「細氷」


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